TRIP14

一生に一度は見たい絶景
11月の満月の夜コムローイに祈りをこめて

※2023年のお祭り会場情報・ルールをご確認ください。なお、街中のコムローイ打ち上げ禁止エリアなどが発表されていますので訪問前にチェックをお勧めします。※

 

 

チェンマイと言えば、夜空に広がる無数のランタンを思い浮かべる人も多いはず。何度見てもやっぱり感動するランタンあげのお祭りについてご紹介します。いつ開催されるの?よく耳にするロイクラトンとコムローイとイーペン・ランナーは何が違うの?というおさらいもしていきたいと思います。

 


イーペンランナー・メーリムでのコムローイと花火(2018)

 

11月の満月の夜に開催されるのが「ロイクラトン祭り」

毎年11月の満月に、タイ全土では「ロイクラトン」という仏教のお祭りがあちこちで開催されます。水の祭典と言われるこの祭りは、川の女神への感謝の気持ちを捧げ自らを清める・農業の収穫への感謝の意味を込めた「クラトン」と呼ばれる灯篭の上にろうそくと線香を立て、川に流すお祭り。シーズンが近づくとどこからともなく「♪ローイローイクラトン♪」という音楽が流れてきます。日本の盆踊りのようなメロディラインに懐かしさを感じます。

ロイクラトン祭りの内容は地域によって異なるのですが、水辺では決まってクラトンを流している様子を見ることができますよ。

バナナの葉などで出来たクラトン 道端で気軽に買うことができ、種類も豊富。

 

タイ北部ではこの「ロイクラトン祭り」のことを意味するのが「イーペン・ランナー」に近いと言われています。「イー」は数字の2、「ペン」は満月を意味するランナー語から、「2月の満月」(旧暦の2月は現在の11月)を意味しています。 ※諸説あり

ピン川でのクラトン流し。川辺ぎり切りまで人が沢山。

このロイクラトンのお祭りは誰でも参加することができます。 私達もピン川沿いでロイクラトンを経験。地元のタイ人に混ざって、ローカル気分を味わいました。(※取材時2018年)

このピン川沿いでもちらほらとコムローイをあげている人の姿が。

※2023年現在では川などで自由にコムローイを上げることはできなくなっています※

ピン川沿いでそれぞれ自由にコムローイをあげる人々

 

●「コムローイ祭り」とは

灯篭や風船を意味するのが、「コムローイ」。日本では「コムローイ祭り」や「イーペン祭り」という呼び名のお祭りでたくさんのランタンがあがるイベントとおぼえている人も多いでしょう。

このコムローイを空に放つことで、苦難や悪が空に消えていくととらえられています。ブッダへの感謝、収穫祭としての意味合いも持つ仏教のお祭りで、タイ北部の伝統行事でした。

近年、ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」のモデルになったという話やSNSで夜空一杯のコムローイ写真の人気が高まったことから、とても有名なお祭りになりました。

 

2019年は11月11日・12日、
有料チケットを購入して参加するコムローイ祭りの会場

1 イーペン・ランナー・インターナショナル

通称メ―ジョー大学会場。映画のモデルにもなった、元祖コムローイ祭りと言える会場です。タイの宗教団体が主催しているお祭りで、約5000個のコムローイがあがる大きなお祭りです。
開催についての情報公開が遅く、チケットの入手が困難と言われています。

2 イーペンランナー・メーリム

通称メーリム会場。ノーススタディセンターという場所が会場になります。2017年から開催されていて、1人2つのコムローイがついています。約5000個という個数はイーペンランナーインターナショナルに匹敵する規模。タイ料理やタイ舞踊を楽しみながらコムローイあげを体験しますが、隣の席との距離がとてつもなく近いため、ちょっと危険を感じるシーンも。お子様連れは避けた方が良いかもしれません。

3 イーペンインドイサケット

通称ドイサケット会場。ドイサケット温泉が会場になっているので、タイでの温泉体験(足湯)もできます。地元の子供たちとの交流や、環境に配慮したお祭りを心がけている点が特徴的です。約4000個と年々規模が大きくなってきている在住者も注目している会場。

4 ワットドイティイーペンランナー

通称ドイティ寺院。チェンマイ県から南のランプーン県にあるお寺が会場です。他の会場と比べると約1500個という規模ですが、大きな僧侶の像の前で上がっていくコムローイもまた幻想的です。渋滞が少なく、観光客の数も多くないので穴場な体験ができるでしょう。

5 CADコムローイ・ランタンフェスティバル

2つ目のメーリム会場。「カウボーイ・アーミー・ライディングクラブ」で開催される今年で2年目のお祭りです。ランナー王朝コムローイ伝承祭りとも呼ばれており、ランナー王朝の文化を体験するお祭りがコンセプトのようです。昨年は約3000個の規模でした。

どの会場のチケットも8月ころから販売を開始し既に完売との情報が多いので、一度は行ってみたい!という方は早めに旅の計画を立てることをおすすめします。チケット入手の方法は、タイ語または英語でタイ国内のチケット購入サイトから購入か、日本語対応現地旅行会社ツアーを利用、または日本国内の旅行会社主催のツアーに参加などの方法があります。

お祭り終了後の帰り道にタクシーやソンテウを拾うことはかなりハードルが高いので・・・現地旅行会社のオプショナルツアーか、日本の旅行会社のツアーで体験するのが安心だと思います。

2018年のイーペンランナー・メーリム会場の様子

会場入り口は夕方4時頃から行列。

メイン会場の周囲を囲むように、タイ料理・タイ舞踊・民族工芸品販売エリアが並びます。

 

チケットには座席番号が記入されています。奥に見える白い椅子の中から自分の席を見つけるのですが、暗くなると分かりにくいので気を付けて。

 

会場内にはフォトジェニックな場所がたくさん。

 

コムローイのイベントが始まる前に、ロイクラトンを体験。

 

着席するとステージイベントが始まり、数々のタイの民族舞踊のショーが続きます。20時過ぎ、説法と瞑想の時間。いよいよコムローイ打ち上げセレモニーです。

 

コムローイをあげた瞬間にカメラをかかげるのは至難の業。

隣の人との距離が近すぎるため、2つめのランタンは席を離れて放つ人も。

 

 

3か国語の合図に合わせて放つランタンと、夜空に打ちあがる花火は圧巻でした。

夜空に広がる無数のランタンと、放つ瞬間の人々の表情が印象的でした。チェンマイでコムローイを打ち上げるのが許可されているのは2日間で、時間も決まっています。

1日目はチケットを購入した会場でお祭りとして楽しみ、2日目はピン川やお寺の中で地元のローカルタイ人と一緒にコムローイを体験するのがおすすめ。

今年参加される皆様、コムローイが無数に浮かぶチェンマイの夜空をぜひ楽しんでくださいね。

 

 

 

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