TRIP

チェンマイで歌うことを決めたシンガー
ヴィーガンカフェから始まるストーリー 

チェンマイはベジタリアンやヴィーガンに優しい飲食店が多く、世界各国から様々な食習慣を持った人々が暮らしています。生まれながらの菜食主義者というよりは、健康や美容のためにライフスタイルに取り入れる人が増えている現代。チェンマイで過ごす数日の食生活を思い切って変えてみるのも新しい自分に出会えるのかもしれません。

もともとバンコクで暮らしていたシンガーの彼女がチェンマイに拠点を移し、ヴィーガンのライフスタイルに共感しお店を始めたとの連絡をもらい、会いに行ってきました。

 

ニマンヘミンエリアのMAYAショッピングセンターを過ぎ、北に向かい小さなソイ(小路)を入くと看板が見えてきました。古民家の壁に描かれた絵、ノスタルジックな家具や小物たち。子供のころにあこがれた秘密基地のような空間の1階にあるレストランが、SAMATAです。

 

SAMATAの外観

RibbindaSky として歌手活動をする傍ら、2019年の夏にチェンマイでレストランをオープンしたRibbinちゃん。TrippinoCHIANGMAIチームとの出会いは実は札幌。彼女が札幌での生活をタイ人に向け発信するテレビ番組に出演していた頃でした。

リビンちゃん:
バンコク出身で、音楽を勉強するためにアメリカへ渡ったこともありました。チェンマイで暮らすことになるとは想像もしていなかったですね。日本に頻繁に言っていた時はもう何もかもが美味しくて。日本食も大好きでした。北海道の札幌で食べたスープカレーは特にお気に入りで、自分の店のメニューにもヒントをもらっています。

ヴィーガンのレストランを開こうと思ったきっかけは?

リビンちゃん:
バンコクで音楽活動をしながら、チェンマイにも仕事で来るようになって。その頃から、音楽シーンやアーティストに対する考えがバンコクとチェンマイでは全然違うなと思い始めたんです。私にはチェンマイの方が合っているな・・と感じて。同じタイミングで良く会うアーティストやこちらの友人たちにベジタリアンやヴィーガンが多いことがわかり、一緒に過ごしているうちにそのライフスタイルに惚れこみました。

リビンちゃんが思うヴィーガンの「ライフスタイル」とは?

リビンちゃん:
「ナチュラルライフ」のような考え方を持っている人が多いので、その方々の考え方やライフスタイルに寄り添えるお店が欲しいと思って始めました。利益や名誉のようなものよりも、「幸せ」が先に来るような考え方の人々、と言うのが合っているかもしれません。そして、チェンマイの若い世代にもこういうライフスタイルを広めたい、もっと知ってほしいという想いもありお店をオープンしました。店名の「SAMATA」という言葉の意味も、「シンプル」をあらわすタイ語です。多くの物を持たず、シンプルに生きる中にある幸せを感じたいという考えから名付けました。

 

お店の一番人気・おすすめは「カレー」
野菜たっぷりでもちろん添加物不使用・牛乳や卵不使用のメニューです。ベジタリアンにも人気だとか。取材当日もランチタイムになると4.5組のグループが訪れランチと音楽を楽しんでいました。

日本滞在中に食べた天ぷらやカレーの影響を受けて考えたメニューもあるんですよ、と笑顔で話すリビンちゃん。オープンから1年もたっていないため、お客さんの数はまだまだ少ないと語っていましたが、自由にメッセージを残せるカウンターには日本語や台湾からのメッセージも。まさに国や文化を越えてライフスタイルが合う人々の集う場所になっています。

リビンちゃん:
厳密なオーガニックレストランとしてやっていくには、またSAMATAは仕入れにも100%オーガニックにこだわりきれていないんです。それは、目的があって長期滞在している外国人やチェンマイ以外のタイ人だけではなくて、チェンマイに住んでいるタイ人にもっとたくさんお店に来てほしいからなんですよね。仕入れにこだわってお料理の価格を上げたくないので、これからも単価をなるべくあげずに、でも地元で収穫したオーガニック野菜を仕入れられるようにする工夫が必要かなと思っています。

 

大きな道に面していないけど、印象的なエリアになっているこの場所。隣にはSAMATA以外のお店もあるように見えます。この場所をお店の場所として選んだ理由は?

SAMATAの隣に広がる不思議な空間

リビンちゃん:
お店の隣は実はBARなんです。夜になると営業が始まります。私もアーティストとして日々ライブ活動をしているんですけど、その中で隣のBARで歌う機会があって、その時初めて来ました。夜の雰囲気も素敵ですが、昼間に来てみたら風通しが良くて日差しが入るのが魅力的で、お店を始めるならこの場所だな、と直感的に思いました。

料理がひと段落着くとどこからともなくギターと歌声が。

リビンちゃん:
歌うことはずっと続けていきたいと思っているし、レストランをやることも、ヴィーガンのライフスタイルに魅力を感じていることも、全て音楽とつながっていると思っています。今日みたいにお客さんがランチを食べに来てくれて、そのままリクエストを受けて弾き語りを始めることも多いんです。それも含めてSAMATAの楽しみ方だと思ってもらえたらうれしいですね。

その場にいたお客さんみんなが彼女の歌声に耳を傾け、音楽と風に身をゆだねてチェンマイの午後の時間を楽しんでいて、まるで映画のワンシーンのようでした。

ゆっくり流れる時間を感じながら皆さんの表情をみていると、これも、彼女がバンコクではなくチェンマイを選んだ理由なのかもしれないな、と感じました。

チェンマイとバンコクの音楽シーンって何が違うの?

リビンちゃん:
タイ全土的な文化ですが、あちこちのレストランやバーで、バンドやシンガーの生演奏があるところが多いんですよね。楽器片手に1日で何件ものレストランを回るのはよくあることです。チェンマイでも、ナイトマーケットで沢山の歌手が演奏しているのを目にすることがあると思います。面白いのは、歌い比べてみるとエリアによって好まれる音楽のジャンルも違うのが分かります。私にはチェンマイの音楽シーンの方が合っていると感じました。ちょっとノスタルジックな感じというか。あとは演奏の自由度が高いもの気に入りました。

「チェンマイは音楽の自由度が高い」

リビンちゃん:

例えばバンコクでライブをするとき、演奏するナンバーはバーやお店からリクエストがあることが多いんですよ。「うちのお客さんにはこの曲が人気だから、これ出来る?」みたいな。もちろん人気の曲や定番のナンバーも演奏していて楽しいし、良いんですが、どうしてもお店のBGMを演奏している気分になるから、アーティストとしての個性を発揮しているという実感がなくて。その点例えば隣のBARの7poundsだと、誰でも楽器があれば飛び入りでパフォーマンスできる環境があるんですよ。

もちろんパフォーマンスのレベルによって全員ではないけれど笑、極端に言うとそんな感じの雰囲気です。聴いている方も演奏している方も自分のセンスに自信があって、選曲も自分次第。流行っているから、という理由で演奏曲をリクエストされることはめったにないですね。活動拠点をチェンマイに移したことで、ほぼ毎日歌えるチャンスがあるのもうれしいです。実はチェンマイ市内にはジャズバーも結構多いし、人気なんですよ。

「チェンマイだと、アーティストとして自分の描いているキャリアを作っていける」そうと思えたのもこの街で歌っている理由。

チェンマイのアートフェスパンフレットにて。イベント出演アーティストとして掲載されている。

最後に一言、日本からチェンマイに来る人々へひとことお願いします!

リビンちゃん:
タイは日本の影響を受けていて、特に若い世代は日本のカルチャーとタイのカルチャーをミックスして新しい文化にしている人たちが多いです。日本人の皆さんには、タイの中にある日本の文化を見つけて楽しんでほしいです。きっと気が合うはず!ちなみにチェンマイでのおすすめスポットは、私のお店の隣にあるバーと(笑)、Moment’s Notice というジャズバー。雰囲気も良いしLIVEのセンスもいい。チェンマイでジャズバー?と思うかもしれないけど、ナイトバザールの近くなのでぜひ遊びに行ってみて下さい!

最新情報はFacebookページまたは彼女のInstagramをチェック↑

昼はお気に入りのレストランを見つめて「もっとオープンキッチンにしたいな」「次は何を作ろうかな」と新しい自分のライフスタイルを研究しているのが今は一番楽しいという彼女。

SAMATAはもちろん、夜はアーティストとしてチェンマイのどこかで歌を歌う彼女を見つけてみてください。歌声とそのキャラクターにパワーをもらえること間違いなしです。

 

 

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