チェンマイで素敵なゲストハウス、といえばだいたい名前があがるアムリタガーデンさん!旧市街の南西、塀に囲まれたとても静かなところにあります。今回は日本人makikoさんに、パートナーのFoiさんと一緒にはじめたきっかけや、チェンマイでのエピソードを伺いました。
チェンマイに来たきっかけってなんですか?
(Makiko):
出身は北海道、広告代理店に勤務した後、札幌でヨガレッスンも行っていました。また、年何回かは海外旅行、それも多くはアジアへ旅行する暮らしをしていました。なのでベースにヨガと海外旅行があります。
初めてチェンマイに来たのは10年前、身体を使ったヨガの学びだけでなく精神の学びを求めお寺に1ヶ月こもって瞑想の修行をしに来たときです。修行が終わってお寺を出たとき、ふと直感的に「あ、もうここにいよう」と思ったんです(笑)。苔むした石塀、大きな樹がある環境にかこまれて、なんとなくここがいいなと。
- 直感を信じてすぐに行動に!
(Makiko):
この瞑想修行の後、帰国を遅らせ何となく住み始めてしまいました。移住の予定なんてしていなかったので、例えば海外出金用の銀行カードなど持っておらず苦労しました。もちろん荷物も1ヶ月の瞑想修行用のみしか持ってなかったです。が、これが良かったですね。名実共に断捨離出来ました。
- タイ語も話せない中で、すごいですね。
(Makiko):
実は今の旦那さんとの出会いもありました。彼は最初に住んだホテルのスタッフで、タイ語は当時まだ話せなかったのでコミュニケーションは英語でした。そんな素敵なご縁もあって、心強い後押しもあって、チェンマイに住むことを決心しました。
ただし彼はタイ東北部の山奥の出身で、村人同士で結婚するのが習わし。彼の熱意があっても村やご両親に認めてもらうのは一筋縄ではいかず大変でした。
アムリタガーデンの始まりについて
- この場所に決めたのは?
(Makiko):
4〜5年かけてずっと気に入る古民家を探していて、2012年に今の場所を見つけました。このあたりは下町でここに長く住むタイ人が多い一方、欧米人のヨガスタジオやヨガの先生が多いエリア※。直感で感じたチェンマイのよさを感じられる場所でした。
- カフェになったのは?
(Makiko):
私自身はずっとヨガをやっていたので、ヨガも仕事にしたかったけど、結婚したばっかりだし夫と一緒にできるものがいいなと思っていたんです。すると旦那さんがバリスタの勉強を始めるというので、じゃあ彼がオーナーのカフェにしようと。最初はコーヒー、ランチセットだけでスタートしました。それも毎日地元で獲れる野菜だけを使いたい、そうすると仕入れの状況がわからなかったので日替わりランチだけでした。ビーガン料理というのはずっと変わらないです。
カフェのいちばん人気メニュー
(Makiko):
パンチの効いたから〜いタイ料理にちょっと疲れたら、オーガニックのお料理で胃を休めてほしいです。おすすめは日替わりマクロビランチ。旅先で非日常になっている食生活で、ちょっとお休みするのに丁度いいと思います。日本人にはほっとするお蕎麦、そうめん、玄米おにぎり、梅干しなど豊富な日本食メニューもあります。
実はお店の向かい側に新しく日本食のビーガンのお店もはじめました。これは地元タイ人も食べに来て欲しい、タイ人にきちんとした「日本食」を食べてほしい、という想いもあります。
- マンゴーチーズケーキが有名ですよね
(Makiko):
もともとチェンマイのツーリストに有名なスイーツで、カフェがメインだった頃に仕入れをするようになりました。日本人にとても人気ですね。
仕入元はチェンマイ鉄道駅にあった「アッパークラストカフェ(Upper Crust Cafe)」です。現在はメーヒアという場所で、「ダニサ」という名前で営業しています。(※メーヒアは欧米人とタイ人のカップルが多くて、おしゃれなカフェが多い場所なんだそうです)
よく間違われるのですが、鉄道駅の同じ場所に「アッパークラスカフェ(Upper Class Cafe)」がありますが こちらは名前だけちょっと引き継がれている、親戚の方がやっている別のお店です。ここでもマンゴーチーズケーキは味わえます。旧市街で食べられるのはアムリタ・ガーデンだけです。
ゲストハウスにはどんな方が宿泊されますか?日本人も多いですか?
(Makiko):
オープン当初から「地球の歩き方」に掲載してもらったり、日本でのイベントで紹介していただいたりするので日本の観光客の方も多いです。多いのは30代女性でひとり旅の方です。仕事をやめて一回マッサージの勉強に来たりしている方が多い印象です。
- やはりmakikoさんに似た感性の方の共感を呼ぶのでしょうか(笑)
(Makiko):
そうですね、「インスタ映え」だけじゃないものを求めている方でしょうか(笑)。
でもチェンマイはそういう再出発にぴったりな場所だと思います。街のサイズがちょうどよくて、田舎すぎず都会過ぎずいいバランスです。チェンマイのその先に、都会に戻る道もあるし、もっと山に入って行くという道もある。仕事辞めた時は一回チェンマイに来るのがおすすめ(笑)。
チェンマイでの暮らし、チェンマイ人のこと
- チェンマイの暮らしで大変なことってなんですか?
(Makiko):
結婚していても90日間レポートもあるし、ビザの更新はやっぱり大変です。あと時間の感覚の違いがありますよね、5人くらいで出かけるときは約束の時間に集まってから更に出発まで大体30分以上はかかる。意味が分かりません(笑)。
- のんびりですもんね(笑)、スタッフもチェンマイの方ですか?
(Makiko):
今7人くらいいるスタッフには、山の方から来たタイ人とミャンマー人とがいます。オーナーの旦那さんも、チェンマイ市内からは車で6〜7時間かかるラオスの国境近くにある村出身です(古代塩が取れることで有名な村が近くにあるのだとか)。チェンマイ市内には山から出てきた人も多いので、チェンマイ人といっても気質もわりと様々です。
- チェンマイ旅でおすすめの過ごし方は?
(Makiko):
カフェホッピングが楽しい!あとは美味しいタイ料理を堪能してください!ホイトゥンタオという湖がおすすめ。湖のほとりに海の家みたいなところが並んでいて、美しい景色を眺めながら湖上の座席でタイ料理が食べられてビールも飲めますよ。昼間から大自然に囲まれて飲むビールは格別!
Trippino CHIANGMAI をみているチェンマイ好きの日本人にひとことお願いします!
(Makiko):
とにかく日常から飛び出て、チェンマイに来てほしい。たとえば今モヤモヤすることやつらいことを抱えていたとしても、一回そこから飛び出しても良いんだってこと。そして、飛び出してやって来るのに、チェンマイはちょうどいい場所なんです。繰り返しになりますが、とくに仕事辞めた時なんかは、一回チェンマイに来るのがおすすめですよ(笑)
makikoさんありがとうございました!
アムリタガーデンの入り口は、木漏れ日がキラキラした涼しい木陰、苔むした石像、水の流れる音、豊かな自然に囲まれたとてもフォトジェニックな場所です。古民家を改装した店内もめっちゃ可愛いヨガグッズやオーガニックの美容グッズが並んでいます。あっというまに目も心も奪われてしまう、そこにはmakikoさんが直感で感じとった、大好きなチェンマイの世界観が広がっていました。アムリタガーデンを訪れてこの物語にふれてみてはいかがでしょうか。